第1回教育シンポジウム(名古屋市)
名古屋市で開催されている、教育シンポジウムの第1回目に参加してきました。
今後も開かれるので、できる限り参加していこうと思います。
詳細については、
名古屋市のページをご覧ください。
場所は、自宅から近かったので、散歩も兼ねる予定だったのですが、当日は生憎の雨模様だったので、仕方なく電車で移動しました。
当日、雨にも関わらず、予想以上の人が参加しており驚きました。
また、参加者は、老若男女問わない感じでした。学生もいくらか参加している様子でした。
では内容についてですが、
3部構成でした。
今回は(A)曽山和彦氏の基調講演、(B)意見聴衆(意見・提案会)について、書いていこうと思います。
(A)基調講演:「不登校の子どもを支える親の役割」曽山和彦氏
当日の資料は、「学校におけるカウンセリングを考える会」のskill upにありますので、興味がある人は是非読んでください。
最初、機械トラブルがありましたが、そこは慣れている(と思える)曽山先生。
上手く間を繋いでいました。余裕があるのは、経験の量でしょうね。
簡潔に書いて行きたいと思います。
・小学生から大学生を教えてきたが、それぞれに対して「
かける言葉の違い」がある。
・適応指導教室の存在を教えてあげよう。
・大人も子どもも危ない、3つのスクリーン「携帯、パソコン、テレビ」
・強い子は、相手をいじめる。(弱い子ではなくて!)
優しい子は、自分が消える(不登校)
・糸を切らさず、絶えず見ている必要はあるが、助けすぎず、
黒子に徹する。
・「約束」によって不安を煽ることがある。「約束を破った私はダメな子」
・声掛けの注意。「あなた(それ)は、良い(悪い)。」では、ただの上から目線の
評価でしかない。これでは、上下関係の下にある「子ども」が相手に対して使えない言葉。
「私が(にとって)、嬉しい(助かった、悲しい)。」なら
子ども同士でも、子どもから親や先生にも使える!
・「褒めて育てる落とし穴」。褒める人が居ないと、何もやらなくなる。自発的ではなくなる。
・
子どもの生活リズムを作るのは、親!親もしっかり早く寝て、早く起きるべき。
・10才までは、教える(人との付き合い方!)。10才からは、考えさせる。質問・提案の仕方。
・言葉は、馴染むもの。気持ちと「ありがとう」が一致出来ずに悩んでいるのなら、いつでも「ありがとう」を使うようにすればいい。
携帯電話で、相手が見ていないのに頷く(頭を下げる)のは、そういうクセが馴染んでいるから。
などなど。その通り!や、感動した!ものを集めました。特に色を変えたところは、感動しました。
(B)意見聴衆(意見・提案会)
教育委員会の6名に対して、参加者が様々な意見や提案をする時間でした。
今回のテーマ「不登校」だけに限らなかったように思えます。
あまり発言者も無く、1時間の枠を取る必要も無いのではと思っていましたが、そんなことは無く、むしろ1時間では足りない程でした。
それでは、その意見・提案の中からいくつか印象に残ったものを取り上げていきます。
(一応、似たようなものについてはまとめてみました。)
(1)フリースクールについての情報が公立学校から積極的に得られない。
(2)先生の忙しさ・質、
情報共有
(3)カウンセラーの人数・質
(4)サポート・通信制校の支援
他にもたくさんありましたが、今回はこの4つについて、大まかな意見・提案内容と、それに対する私個人の考え(まとめて最後に)を書いていきます。
(1)フリースクールについて
<不登校だった、現在大学生より>
通ったフリースクールには、大変お世話になった。フリースクールがあったから、今の自分がある。
しかし、その「フリースクールについて」は、自分で調べた。
僕は、たまたまそのような情報に出会えた。なぜ学校・教師は、教えてくれないのか?
(2)先生の忙しさ・質、情報共有
<生徒の母親を中心として>
(i)知的障害者の生徒に対して:普通の公立学校に通うのではなく、特別支援学校などに通われてはいかがと言われた。いじめられる可能性があるからなどと言われたが、納得出来ない。
(ii)小学校において:この6年間で、校長先生・教頭先生が3度、4度も変わった。いじめなどの対策は長期的なものであるのに、毎回変わるたびに再度状況の説明をしなければならなくなり、環境は良くならない。人事の面、または違反をしないような先生を選別すべきだ。
(iii)担任が変わるとクラスが変わりすぎる。先生の質に差が大きい!クラス情報の引き継ぎができてないのでは?
(iv)いじめは学校と家庭が協力することが必要条件と言うが、学校からの情報が少なすぎる!
番外編ですが、ひどいと思ったので
<孫が公立校に通う祖父より>
最近は、平日ばかりに催し物(文化祭や、体育祭)を行うことが多いのでしょうか
?
地域と触れ合うことが少なくなり、活気が無い気がして、寂しいです。
『?』このとき、確認を取りたいと提案者の男性は言ったのだが、前に座る6人の教育委員会は、お互いに顔を見合わすだけで、
何も応えず。
この提案者の1,2人後に、解答する。
(3)カウンセラーの人数・質
<子どもが不登校である母親より>
カウンセラーから「親の育て方が悪い」と言われた。いくらなんでも酷いと感じた。そのようなカウンセラーに合う、合わないもある。学校にカウンセラーを1,2名じゃ少ない、もしくは、他の支援方法を考えて欲しい。
(4)サポート・通信制校の支援
<サポート校を運営する団体の代表者より>
お金が足りない。また、生徒数が少ないため、登録が出来ず、生徒たちに対しても学割が適用されない。市に支援して欲しい。
<一般女性>
近くの小規模校の空き教室などを有効に活用して欲しい。もっと地域と関わるようなもの。もしくは、区外から通う等で、いじめからの逃げ場として使ってみてはどうか。
以上
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私個人の考え(後半ほど愚痴になりつつあるので…いつか修正を)
現場で、1年、2年と働いたことも無く、教育実習とボランティアでしか公立学校の教育に関係したことはありません。
しかし、そこで得られたものは、先生方のほとんどは真面目であり、生徒の事を考えて動いているということです。
もちろん、あまり良くない先生(これについてはそのうち考えをまとめたて書きたいですが…)も少なからず居ます。それを念頭に、書いて行きたいと思います。
(1) フリースクールに関する情報が得られない
これを発言した学生が、中学生のころですので、今から多くて10年前だったりするのですが、その時の日本における「フリースクール」どれほど認知されていたのでしょうか。
もちろん、他の方からも同じような意見はあったので、認知度だけの話ではないのですが…。
実際問題、学校でも情報が多すぎてなのか分かりませんが、そのような情報を持っていない先生も居たりします。
そのような状況を作っているのは、先生の忙しさにあると私は思っています。
今よりも先生を増やせば、分担が出来て時間が取れて、その時間で研修含めた、情報共有の時間がしっかりと取れるのではないでしょうか。
もちろん、これに関係なく、サボっている、楽をしようとしている先生方は存在します。非常に残念です…。
(2)情報共有の問題
忙しさ、質については(1)にも書いてますので、情報共有について書きます。
この「情報共有」は、実は大変厄介な問題です。
例えば、生徒の情報を受け継ぐにしても、知らないふりをすることで、生徒から引き出すと言う手続きで、生徒と先生は近くなります。
逆に、生徒から見て、あまり私と会話をしたこともないのに、私の情報を何でもかんでも知っている先生と言うのは怖すぎますね…。
なので、「あえて知らないふり」をするのは教育現場ではやることです。(もちろん、いじめに対してはやってはだめですよ…)
しばしば、お年を召した先生方にいらっしゃるのですが、生徒の母親に対してもそのような扱いをすることがあります。「自分は先生なのだ」と言う、ちょっと曲がった先生です。(私はとても嫌いです)
そうすると、「共有すべきところ、迅速に対処すべきところ」が見えていない先生になってしまいます。
もちろん、そうした先生じゃない場合もあるのですけどね…。
(2)の後半部分は、「教育委員会に対して」呆れるしかありません。
「何も応えない」と言うのは、どういうことなのでしょうか。
「少し、確認を取ります」の一言も言えない。
また、ここには書きませんでしたが、最後の閉会の言葉では、ほとんど同じ言葉を6つの口から時間差で聞くことになりました。なんて無駄な!!
ただの、教育委員会の仕事してますよアピールの場になるのだったら、非常に勿体無い!!
意見・提案会を見る・聞く限り、みなさん凄く考えているのに…。
と話が少しずれましたが、「教育」に関してはこれぐらいでしょうか。
解決策としては、「先生の質をちゃんと篩にかけられる採用方法を見つけ出す」か
採用したら、永遠と働ける今の状態をどうにか変えるべきでしょう。
3年間の試用期間何かもいいのではないでしょうかね。
あと、年老いた、教育に関して何も考えないような、「金を貪る」教員をどう減らすかですね。