2012年8月24日金曜日

教育シンポジウムと講演会

8月に入ってからかなり(無駄に)ブログを更新しているように思えますが、区切りがいいので書いておきます。

今回は、8月22日に行われた「第二回教育シンポジウム」と、8月24日に行われた「金出武雄先生の講演」について書いておきたいと思います。
(しばらくパソコンに触れる環境から離れるので…)

第二回 教育シンポジウム (8月22日 詳細)

第一回も参加しました、名古屋市教育委員会が開いている教育シンポジウム。
今回は、「名古屋市立高校」に関するものでした。
(どうでもいいことですが、私は「市立高校」を『いちりつこうこう』と読みますね。)

前半では、市立高校についての魅力を。後半では、前回と同じで、意見交換会でした。

前半、市立高校生の司会とプレゼン資料で魅力を伝えてくれました。
出身も何も違うので、すごく新鮮でした。(先入観なしに見て聞くことができますね)

驚いたのは、定時制で昼間高校の存在です。(中央高校)
無学年・無学級制で、単位制。倍率も2倍と高めで、注目が集まる高校みたいです。
ただし、不登校生も多いのが問題だそうです。

市立高校は、それぞれが自由らしく、授業時間を取っても珍しい「46分7限授業」、「65分5限」、「55分6限」などバラバラです。

SSHや、SELHiに指定される高校もあるようですが、名古屋市としては「大学への合格実績」よりも「本当に学ぶこと」「将来に繋がること」に対しての取り組みが大きいようです。

度々「キャリア教育」などの言葉を聞きましたし、「大学などとの連携単位制」の説明も「より高度なものを学ぶ」のではなく、「自分が好きなものは何なのかを見つけよう」とさせる仕組みに感じました。

そして「生徒に選択させる」ことを大きな目標にしてるみたいです。

これは確かに大切だと思うのですが、「誤った考えによる、誤った選択」をしないための教育(例えば、苦手だからやりたくない、あの先生が嫌だからあの授業は受講しないなど)は、どこでするのだろうと感じもしました。
(個人的な意見としては、それは小・中でしっかり土台を作らないといけないことですが…高校生は、義務教育でもないですし、立派な大人として見てあげるべきです)

前半の残りは、市立高校出身で現在各界で活躍している、俳優、プロゴルファー、小説家、映画監督、音楽家の5名が談話。
司会者は、俳優方だったのですが、これが酷かった…。話の振り方、ペースがあまり上手ではなく、多分渡されてるであろう進行表に沿った内容で進めないといけない風になってしまい、せっかくの談話が談話にならず、ただの質疑応答。

そして、挙句の果てに、小説家の方が良い話をしてる最中に、「それは、この後喋る内容に被るので…」みたいなことを言って遮り終わらせる。

こういう談話の時は、講演の少し前か、前日に5名で少し話をしたりしなかったのだろうか。
初対面で、お互いどこまで踏み込んでしゃべろうか躊躇していて、いい話がもっと出てきそうだったのにもったいなかった。

正直、途中に仕切りだそうとしていた(?)プロゴルファーの方の方がいい司会者になれたのではないだろうかと感じたり…。

1時間半か2時間ぐらいだったと思うのですが、途中でちょっとムカムカしてました。

とりあえず、一番心に残って、生徒のためにもなるであろう言葉があったので紹介しておきます。

「習ったことは、いつか自分のものになることもある。」(小説家)

つまり、全てが全て自分のものになるわけではないが、時には役に立ったりもすると。
逆に言えば、習わなかったらその機会は存在していない。

また、点数化・視覚化の問題と、教員と家庭との間の信頼関係の無さの問題もあがっていました。

正直、プロゴルファー、小説家、映画監督、音楽家のそれぞれは個性がとてもハッキリしていて、個人個人が話す度に引き込まれることが多かった内容だったので、司会者の下手さが本当にもったいなかったです。。

後半の意見交換会。今回は、市立高校特集ということもあってか、高校生やPTAの方が多かった。結局今回多かった意見としては、「お金をどうにかしてくれ!」ということでしたね(苦笑)

部活や、工業高校の設備など、援助をお願いしますと言う声ばかりだった気がします。
世知辛い。

金出武雄先生『アメリカの大学院と日本の大学院と研究をすることとは』 (8月24日 詳細

題名は、メモをし忘れたので勝手に要約しました。

昨今の日本の未来を心配して(?)、日本としてどう取り組んでいくべきかということを大学院の現状から考え・変えようと言った感じでした。

先生は終始言っておられた、研究することで一番大切なのは

「負けず嫌いであること。」

だと言っておられました。
先生自身も「あれぐらいのことなら、もっとよくできるのではないか」と思い、人が先にやっていたことでさえも、興味があれば挑戦してみるという姿勢だったそうです。

だから、先生の研究してきた内容は、「moment of fame」だそうです。
日本語訳にはし難いそうですが、要は気分で、その時々のよさそうなものに食いついたと言う感じみたいです。

アメリカの大学では、大学院生は「研究において重要なスタッフ」と認識されていることから、日本の大学とは全く違うそうです。
「考えが凝り固まっていない学生の方がとても大切である」という考え方が表にちゃんと出てきていますね。(日本だと口だけ…)

なので、アメリカでは大学院はお金を出して通うところではないそうで、特に工学部はその傾向が強いそうです。
文系だと事情が違い、払ってでも通う人が多いそうです。また、学位も取ろうと思えば、簡単に取れて、お金を払うだけで取れるところもあったりするそうです。(もちろん世間からはそれなりの評価しか得られませんが)

また、指導教官が学生を「雇う」と考えているそうで、お金もちゃんと研究所を通して(ここでほとんどが学生の授業料に消えるそうです)支払われるみたいです。
日本では、教授が個人で行うことがあるので、それだと「教授によって差がでる」ことになるのが問題だと、先生は仰られておりました。
つまり、アメリカの大学の研究所は、日本のそれよりもちゃんと働いていると言うことですね(苦笑)

研究に対する姿勢で、「役に立つことを追求すること」が大切だと仰っていました。
数学をやっていると、純粋に基礎だけでいいじゃないとも思っていたのですが、先生の説明を聞いて、なるほどと思いました。

つまり、「何か役に立つこと」とは、論理的や基礎的研究であっても「何かのキッカケ」で生まれており、それが描くStory(これが使えれば・分かればどういうことに影響する・しそうだと言う夢)を想像できるはずであると。
よく分からないけど何かできたものに対して「質の高いものが得られた」などと誤魔化すような研究者は、全く良い研究者になっていないと先生はおっしゃっておりました。

確かにそうです。数学においても、これが分かればコレが分かって…と言うのがあるから勉強・研究していますね。
数学は、役に立たないと言われることが多くあるので、それを甘んじて受けて言葉のままに居ましたが、そうではなかった。

現実世界において役に立つかどうかはさほど関係無いようです。

工学の研究であっても、20年前に完成していた理論をようやく最近になって応用し、商品に使っていこうということもあるそうです。

なんだかホッとしましたね。工学も数学も似た所はあるんですね。

また、先生は指導教官がちゃんと学生を育てる(手取り足取り教えると言う事ではない)ことが大切だと仰っており、中でもプレゼン(セミナー)における心得として

Overwhelm the audience by scales, quantities, and details.

や、「質問者が、これは何の役に立つのか?と言う質問をしたのなら、君の発表はまだまだであって、本当に良い発表であれば、これはいくらで買える?と聞くだろう」など、工学方面からではあるが、確かにと思えることはあった。

数学においては、似た分野でなければ中々セミナーの内容は分からないと思うので、また事情は少し違うだろう。

しかし、同じ本を輪講している時には、「これが何に使えそうだ。」など考えられたらベストで、「どういう意味…?」とギャップが多すぎる内容になれば、最悪なセミナーだろう。
(最近それを感じることがあったりします…ただ本を和訳したり、内容を述べるだけ…流れがわかりづらかったりします…)

話を戻して、また先生は学生に対して遠慮しない・妥協をしないこととも仰っておりました。
(アメリカと言うか、世界では、指導教官の良さは、どういう学生をいくら多く輩出したかが凄く影響するそうです。)

そのために、

最後までの見通しを立てるための例題、易しい問題、極端過ぎる例、人に話すこと

を学生にしなさいと言い、自ら質問するときも、「本当か?」「それならこれは?この場合は?」「もっと!」などというそうです。
(こんな質問が飛んできたら、発表者としてはかなり嬉しい気がしますね。ちゃんと準備・考えていればの話ですが)

2時間という長く感じそうな時間も、かなり短く感じるぐらい上手い講演会でした。
とても楽しかった。

2012年8月18日土曜日

『食うものと食われるものの数学』(著作:山口昌哉)

2010年に新しく(?)刊行された、

何故、新しい本を読まなかったのかと言われると、「大学の図書館に無かった」と言う理由です。

この本を知るキッカケになったのは、tamamiさんの『TETRA'S MATH 数学と数学教育』と言うブログの記事です。
そちらの記事も是非読んでみてください。

まずは、私個人の感想とまとめを簡単に書きます。

この本は、大きな2部構成になっています。
前半は「数学という考え方」について書いてあります。これだけでも十分、数学と言うものが何かと言う大枠は捉えられます。

むしろ後半のメインテーマである「食うものと食われるものの数学」は実際に数学を用いた話が多くあり、著者の専門分野(非線形偏微分方程式)の初歩(だと思われる)微分方程式の話がたくさん出てきますが、正直微分方程式とあまり仲良く無かった私からすると読むのが大変でしたので、一般の社会人が読むには、ちょっと無理があるのではと。
(実際、私も流し読みしたところ多いですし…)

ただ、経済学部などで、微分方程式を扱ったりしているのに、何をしているか(連立微分方程式など)、何が始まりか分からない人にとっては、かなり良い話が書かれていると思いました。

後半の言葉で、「非論理的なものに対して、反論する意味は無い」という言葉は、かなり極端だけども正論だなと感じました。
また、「数学が苦手と言うだけで、文系を選択すること」

ジャムの話もとても面白かったし、これは高校生の等比無限級数の導入に良いと思えました。
(収束・発散、そしてどれほど食べればジャムは残るか、残らないか。)

少し、前半のことを詳しく書いておきます。

数学の2つの見方、「数学のあらさ」と「数学の几帳面さ」を遠くに見える木にいる鳥が何羽居るのかを例にあげて導入して行きました。

確かに、数学では似たものを同一と見ることもありますね。(位相幾何学における、ドーナツ・浮き輪・1つの取ってがあるコーヒーカップなど)

しかし、そこにもしっかりとした「定義」が組み込まれていると。

時には大雑把に、時には几帳面にという2つの面があることを色々な例を交えつつ書いてくれています。

ふと、昨日考えたのですが。

例えば、「円の定義」を導入するとき、既に私たちは「円」というものが何なのか日常的生活から知っていることが多いです。

しかし、その「円」も大雑把に見ていることが多いのです。

例えば、人が輪になった時、上から見れば円ですが、この円には内に何もありません。
しかし、10円玉や、浮き輪なども円だと認識することがあります。

これが、山口先生の言うところの一種の「あらさ」(大雑把な)数学になるのではないかと思います。

この2つの円(円内(中身)が詰まっている、詰まっていない)も、円周が大切であることは自然と分かるはずです。

というところで、円周があるものを「円と定義」するのが普通に思える。
(これが円の定義を導入する時に、良い話になるのではないかと思いました。)

この「定義」するところが「数学らしさ」なのでしょう。

数学の本を読むと、いかにも「定義」が先にありますが、ほとんどのことは「定義より先に例がある」はずです。

なので、私は極力その本にある例は解いていました。(今は時間がないという理由で、飛ばすことが多いのですが、本当は良くない)



少し話がずれました。

他には、公理主義・実在主義・経験主義と言った3つの立場を説明し、その繋がりを感じさせてくれましたね。

また、「数学が役に立つのか」というある意味永遠(?)のテーマに対しては、技術者(数学を使う専門職の人)に対して、「数学がためになるかどうか」と問うことと、「数学が必要ですか」と問うことの反応の違いから、導いていたりします。

話が前後しますが、1部のセクション2には、「数学が分かった」と言える基準を1つ例として(数学者の話)出して、研究におけることにつなげています。


この本は、数学をある程度学んだ人でも十分楽しめると思います。

もっと詳しいことを知りたい人は、是非読んでみてください。

---
「見える学力、見えない学力」を読み始めました。
これもかなりいい本で、1970,80年代からの教育崩壊の歴史や、どうするべきかを色々な見方から考えてくれています。
これは、教員・教員志望に限らず、子どもを持つ親御さんに読んでもらいたい本に感じます。
そうすれば、もう少し良い方向に今の「教育委員会叩き」が変わるのではないかと思います。

ではでは。後日、「興味を持った分野:格子点問題」の話もまとめてみたいと思います。

2012年8月13日月曜日

ロンドンオリンピック

NHKのロンドンオリンピック総集編を見つつ、このオリンピックから考えられることを書いて行きましょう。

ついに終わりましたね。17日間ですか…7月27日から8月12日。
正直、スポーツがとても好きな人間ではないので、7月末からのロンドンオリンピック特番や、開催中の番組のロンドンオリンピック中継や録画放送が、普段見ていた番組を『邪魔』する存在ぐらいにしか感じていませんでした。

特に、開催前にあった、いろんな番組による、『金メダルをいくつ取るか。』という考察番組は、「ひどい放送だ」と思いましたね。

民放の「ひるおび!」もですが、これはNHKでも同様にありました…。
(NHKでは、オッズとか言って、倍率まで出してました…酷い放送だった。)

もちろん、そういう放送から得られるものもありました。国の政策として、オリンピックで金メダルを15個取ることが掲げられていたりするのも、そこで知りましたからね…。

さて、番組・放送に対する不満はこれぐらいにして、良かった部分を。

やはり、選手たちの『精一杯やり切ったと言う表情・ガッツポーズ』がグッと来ますね。
(リアルタイムで見たのは、なでしこジャパンの決勝だけだったので、ダイジェスト版や総集編でしか知りませんが…)

ちなみに同じ理由で、『高校野球の夏の甲子園』が好きだったりします。

よく知らない選手であっても、表情と言葉、会場の雰囲気を感じて、おじさんうるうるしちゃいましたね。

話をちょっと戻して…
『精一杯やった』と言うのは、もちろん当事者しか分かりませんから、こちらが勝手に画面越しに見て感じるだけですね。

この『精一杯やった』を自分自身が経験することは、非常に難しそうです。が、それに挑戦することは簡単・単純でしょう。

19:30からのNHKロンドンオリンピック特集の最初に出てきた、ジョン・レノンの言葉です。(ちょっとうろ覚え…)

「一度泳ぎ方を覚えたら後は泳ぐだけだ、自分の夢は自分で作る」

これに似たフレーズがググっても見つからないので、少々不安ですが…

大凡、これであってるとして、何を伝えたいのかの大枠はつかめる気がします。

中高生も、このロンドンオリンピックで感動をしたなら、やるべきことは簡単でしょう。
何か見つけて頑張ること。

「努力・一生懸命になることが、かっこ悪い・ダサい」と言う風潮がこれで無くなればいいですけどね…。それを根本から変えるには、教育ももっと変わらなければなりませんね。
(今は、悪い意味での、閉鎖的な教育の影響が大きすぎる気がします…。)

---
また別の話ですが、立秋を迎え、朝方も大分涼しくなりました。
定期試験後、暑さもあり、グダグダ・だらだらした生活が続いたりしましたが、前の生活を思い出すように、しっかりリズムを整えていきます。
(実は、そのせいでちょっとリバウンド…)

来週、ちゃんと生活リズムを改善できたことを報告できるよう頑張ります。

また、教育書も一冊ようやく、読み終わったので、その内容もまとめましょう。

では、週末まで、頑張りましょう!

2012年8月11日土曜日

2.LaTeXをスッキリ記述するために
$\label{i} \tag{i} 相互参照を使う$
$\label{ii} \tag{ii} 定理環境を使う$
$\label{iii} \tag{iii} 番号を整理する$
$\label{iv} \tag{iv} 外部ファイルを読み込む$
$\label{v} \tag{v} マクロを使う$

($\ref{i}$) 相互参照を使う
まず、相互参照を使う目的を少しまとめてみます。

それほどページ数が多くない、または式や図などがあまり含まれない場合は、そのまま付けられた番号などを入力すれば良いのですが、ページ数が多くなり、かつ式や節・章などを参照することが多くなれば、どの番号だったか、どのページにあったのかを一々調べるか、覚える必要が出てきます。
また、節・章や式を挿入、削除した場合、それらを全て修正する必要が出てきます。

この参照を手動ではなく、自動でやってくれるのが、\label と \ref (\pageref)です。
(また参考文献の場合は、\bibitem と \citeを用います。)

どのように使うのかは、こちらのページ(A),(B)を参考にしてみてください。

\labelに付ける名前は、番号を入れない方が良いでしょう。
何故なら、その番号も変更することになれば、意味が無いからです。
(参考にしている本などのページと式番号を\labelに使うのであれば大丈夫ですが…。)

また、上で参考に上げたページにもあるように、2回コンパイルをしないとちゃんと相互参照されません。

それでも、全部数字などを直すよりは、手間は無いので良いと思います。
後、余談ですが、式番号などを独自のものにしておきたい(このページの最初の部分がそうですが)場合は、\tag{X}などとすることで、式番号を変更できます。

($\ref{ii}$) 定理環境を使う
使う目的を少しまとめましょう。

これは、定理環境と言っていますが、定理以外の定義・補題・注意にも使えます。そのそれぞれを繋げた通し番号を作れたりできます。これは実際に使ってみる方が分かりやすいですね。
(さらに定義・定理などを一覧でまとめることが出来たりもするみたいです。こちらを参照してください。)


定理・補題・注意は通し番号にして、定義は別にしています。

ソースは、以下のようになります。これを参考に説明していきます。
---
\documentclass[12pt,a4j]{jarticle}
\usepackage{amsmath}
\usepackage{amssymb}
\usepackage{amsthm}
\newtheorem{theorem}{Theorem}
\newtheorem{lemma}[theorem]{Lemma}
\theoremstyle{definition}
\newtheorem{definition}{Definition}
\theoremstyle{remark}
\newtheorem{remark}[theorem]{Remark}

\begin{document}
\section{最初の章}
\subsection{最初の節}
\begin{theorem}[XXX's Theorem]
定理
\begin{equation}
a+b=c
\end{equation}
\end{theorem}

\begin{lemma}[XXX's Lemma]
補題
\begin{equation}
A+B=C
\end{equation}
\end{lemma}

\begin{definition}[XXX's Definition]
定義

\begin{equation}
1+1=2
\end{equation}
\end{definition}

\begin{remark}[XXX's Remark]
注意
\end{remark}

\begin{proof}[Proof of XXX's Theorem]
証明
\begin{equation}
a+b=c
\end{equation}
\end{proof}

\subsection{2つ目の節}

\begin{theorem}[YYY's Theorem]
定理
\begin{equation}
a+b=c
\end{equation}
\end{theorem}

\begin{lemma}[YYY's Lemma]
補題
\begin{equation}
A+B=C
\end{equation}
\end{lemma}

\begin{proof}[Proof of YYY's Theorem]
証明は省略
\end{proof}

\section{2章}

\begin{theorem}[ZZZ's Theorem]
定理
\begin{equation}
a+b=c
\end{equation}
\end{theorem}

\begin{definition}[ZZZ's Definition]
定義

\begin{equation}
1+1=2
\end{equation}
\end{definition}

\begin{remark}[ZZZ's Remark]
注意
\end{remark}

\begin{proof}[Proof of XXX's Theorem]
証明
\begin{equation}
a+b=c
\end{equation}
\end{proof}

\end{document}
---
赤文字の部分が定理環境を整えています。
1行目:\newtheorem{theorem}{Theorem}
これによって、\begin{theorem}が使えるようになります。もちろん、theoremを他に置き換えても良く、theoteiriにすることでもっと簡易にできます。
Thoremは、数字の前・先頭に表示させる部分です。

試しに、thoremteiriに、Theorem定義にしてみると...(最後にまとめます

2行目:\newtheorem{lemma}[theorem]{Lemma}
[theorem]の部分以外は、1行目と同じです。この[theorem]の部分が、theoremと通し番号を付ける意味になっています。

試しに、この[theorem]の部分を削除してみると...(最後にまとめます

3行目:\theoremstyle{definition}
\theoremstyle は、3つの形式、plain,definition,remarkを指定できます。
plain:見出し太字本文斜体
definition:見出し太字、本文斜体ではない
remark:見出し斜体、本文斜体ではない
となります。これを3行目で宣言することによって

4行目:\newtheorem{definition}{Definition}
definitionは、見出しが太字になり、本文は斜体ではなくなっています。

5行目、6行目は、今までのことから
remarkは、theoremと通し番号を付けて、見出しは斜体で、本文は斜体ではなくなっています。

また、使用するときは


\begin{theorem}[見出し]
本文
\end{theorem}

とするだけです。もちろん、他にも『系』や『例』も定理環境で整えて使うことが可能です。
捕捉として、proof環境があり、よく使う、白抜き四角を最後に付け加えてくれるものがあります。
(Q.E.Dにしたり、黒四角にしたりと、色々変更も可能みたいです。各自の好みで)

最後にまとめて赤文字の部分を以下のように変更した場合

\newtheorem{teiri}{定理}
\newtheorem{hodai}{補題}
\theoremstyle{definition}
\newtheorem{definition}{定義}
\theoremstyle{remark}
\newtheorem{tyuui}[teiri]{注意}


このようになります。さらに加えて、この通し番号などをもっと整理してみましょう。

($\ref{iii}$) 番号を整理する
何のためにこれをするのかと言うと、見栄えを良くするためです。
章や節毎に、番号が整理されている方が見やすいですし、そのような本・論文が多いように思います。
例えば、2章の3番目の定理(最初から5番目)は、『定理 2.3』 と言った表示をすることで、普通に書いた場合の『定理 5』よりも見栄えがよく感じます。同じく、式番号にも。

まず最初に、定理環境を使って、定義・定理などの見出し番号を整理してみましょう。

先ほどの赤文字の部分を、以下の様に書き換えます。
---

\newtheorem{theorem}{Theorem}[subsection]
\newtheorem{lemma}[theorem]{Lemma}
\theoremstyle{definition}
\newtheorem{definition}{Definition}[section]
\theoremstyle{remark}
\newtheorem{remark}[theorem]{remark}
---
すると、以下のように出力されます。


おかしな部分がありますが、その前に書き換えた部分の説明をしましょう。

1行目:\newtheorem{theorem}{Theorem}[subsection]
4行目:\newtheorem{definition}{Definition}[section]

それぞれ加えられた部分が見出し番号に関係しています。
[subsection]とすると、subsection毎に、番号が振り分けられます。(2.3.1 のように...)
同様に、[section]とすると、section毎に、番号が振り分けられます。(2.3 のように...)

(正直、subsection毎にするほど細かくすることは、あまり無い(例・演習問題とかを別にするならありかも…?)ので、ほとんど[section]で問題ないと思います。)

さて、ここで出力されたものを見直すと、2章の最初の定理が2.0.3になってしまっています。
(それにしたがって、その後ろの注意も2.0.4になってしまっています...)

本来なら2.0.1になって欲しいのです。(2章0節の最初の定理だから)

こういう、番号が思ってたものとズレることは多々あります。\setcounterを使います。
---
\setcounter{theorem}{0}
---

\section{2章}から\begin{theorem}の間に挿入すればこの場合は大丈夫です。
(theoremのカウンターを0にすることで、次が1になることで回避できます。)

またこのとき、定理環境で定義したものが多い場合。どれに何を割り振ったのか分からなくなることを防ぐために、他の行で割り振ることも可能です。(\numberwithin)
つまり、赤文字の部分に加えて、以下の2行を追加することは同じになります。
---
\numberwithin{theorem}{subsection}
\numberwithin{definition}{section}
---
そして、これを使って、式番号にもsection毎に番号を振り分けることもできます。
---
\numberwithin{equation}{section}
---
を追加した場合、以下が出力されます。

これでかなり番号も整理されますね。
ちなみに、定理環境のものなどに番号をつけたくない場合は、\renewcommandを使います。
これについては、こちらを参照してください。

($\ref{iv}$) 外部ファイルを読み込む
これは、長くなるorよく使うものをまとめて、どこかに保存・共有し、メインのファイルをスッキリ見やすくすることが出来ます。
例えば、マクロや、定理環境など、書く人の気分が変わらない限り、ほぼ変わることがないものは、まとめて置いたりできます。
また、章や節毎に保存して置くことで毎年の教科書(レジュメ)内容を簡単に変更できたりします。

学校の先生や塾講師の方に取って良い使い方は、例えば演習問題の出題順序を変えたりするのに毎回コピペすることが無いように、問題ファイルを作り、そのファイルを読み込むことで、演習問題を作成することができます。

実際にやってみましょう。

(今まで使った)定理環境の定義など
---
\newtheorem{theorem}{Theorem}
\newtheorem{lemma}[theorem]{Lemma}
\theoremstyle{definition}
\newtheorem{definition}{Definition}
\theoremstyle{remark}
\newtheorem{remark}[theorem]{remark}
\numberwithin{theorem}{subsection}
\numberwithin{definition}{section}
\numberwithin{equation}{section}
---
これだけを書いた内容を、(例えば)def-thn.texとして保存します。
そして、今まで上の内容を書いていた部分に
---
\input{def-thn.tex}
---
と、これだけ書けばよくなります。

使う部分は、あまりないかも知れませんが、最初に書いたことをスムーズ・スマートに行う場合には最適だと思うので、工夫して使うことをオススメします。
(しかし全部の章・節を別々のtexで保存するのは、逆に面倒です…コンパイルをそれぞれする必要が出てくるので…)

($\ref{v}$) マクロを使う
これは、知っておかないとめちゃくちゃ大変です。
例えば、ベクトルや、内積などを何度も・多く記述する際に役に立ちます。

簡単なものだけですが、紹介していきます。

\newcommand{\R}{{\mathbb{R}}}
\newcommand{\vec}[1]{{\overrightarrow{#1}}}
\newcommand{\norm}[1]{{\|{#1}\|}}
\newcommand{\inn}[2]{{\langle{#1},{#2}\rangle}}
\newcommand{\integ}[4]{{\int_{#1}^{#2} {#3} {#4}}}

これで、マクロが定義されます。何をしてるか簡単に言うと、『青字部分の代わりにオレンジ部分を使うことが出来るよ!』と言っています。

1行目が簡単なので、それを説明しましょう。Rは、普通に打つと$R$となります。
実数の集合を表す時に、良く白抜き文字にしますが、それは$\mathbb{R}$(\mathbb{R})を使います。

しかし、毎回\mathbb{R}と打つのは面倒臭い…。そんな時に、マクロで定義することで、単に\Rと打つだけで、白抜き文字が表示されるようになります。

まだ有難味が余りありませんね…。
次に2行目を見てください。
今度は、[1]と言うものがあります。これは、引数が1つあることを指します。

具体的に見ると、ベクトル$\overrightarrow{AB}$(\overrightarrow{AB})。
この{AB}の部分、『{}』が1つあることがここの[1]と関係していると思っておけば大丈夫です。

つまり今まで、\overrightarrow{AB}と書いていた部分を\vec{AB}と書くだけで良くなります。
これは、打ち間違えも減らせますし、ファイルも無駄に大きくなりません。

3行目も引数1つで、これはノルムを表せますね。では、引数を2つにしてみましょう。

4行目は、[2]となっていますから、引数が増えました。
内積$\langle{a},{b}\rangle$(\langle{a},{b}\rangle)は、\inn{a}{b}で表すことが出来るようになります。

5行目は、[4]となって、さらに引数が増えています。
積分$\int_1^{\infty} \frac{1}{x} dx$(\int_1^{\infty} \frac{1}{x} dx)は、\inte{1}{\infty}{\frac{1}{x}} dxとかけます。
(ただの積分だと有難味がないので…同じ積分範囲の物が多数などの場合は使えそうですね。)
(他にいい例が思い浮かばなかったのでこれぐらいにしておきます…。)

さて、この時青の部分に1つ余分に『{}』があるように思いますが、確かにそうです。
しかし、これは色々エラーが起こることを防いでいるので、つけておいて損はありません。

今回は、これで以上になります。





2012年8月6日月曜日

1.Blogで数式を簡単に書く方法

このBlogにおいて当初は、
短い数式などは、GoogleChartCodeAPIをこのブログでは使っていたのですが、毎回imgタグを入力する面倒くささがありました。
(長い数式・文は、実際に作ったものを画像にして貼り付けていた)

今回、このimgタグを打たなくて済むことに気づいたので、それをメモとして残しておきます。

MathJaxを利用

一般的に使う場合、これは簡単で、黒木先生のページを見てください。

Bloggerの場合、テンプレート編集でhtmlの編集が可能です。
(これについては、こちらのページをご覧ください。)
しかし、何故か動的ビューをテンプレートとして採用している場合、htmlの編集が出来ません。

そこで、投稿のhtmlの最初にscriptを埋め込むことで使用ができます。
(<head>タグに入ってないが…何故か使える…?)

しかし、投稿毎にscriptを打ち込むのは、imgタグを入力するより大変です。
なので、投稿テンプレートを使いましょう。

投稿テンプレートの使い方は、Tatsuo Ikuraさんのページを見てください。
(投稿テンプレートには、タグが使えませんので、例えば、黒木先生のページにあるmetaタグなんかは外すことになります。)

これで、よくわかりませんがとりあえず動きます。

\[ \label{ef}
  e^{i \theta} = \cos \theta + i \sin \theta
  \tag{1}
\]

この式$(\ref{ef})$は、オイラーの公式と呼ばれる。
また、式$(\ref{ef})$において$\theta = \pi$を代入した

\[ \label{ee}
  e^{i \pi} = -1
  \tag{2}
\]

 等式$(\ref{ee})$は、オイラーの等式と呼ばれる。

マクロも定義出来て便利である。(空白の行ができてしまうのは改善出来る…?)
$$

 \newcommand{\R}{{\mathbb{R}}} %%実数R
 \newcommand{\norm}[1]{{\|{#1}\|}} %%ノルム
 \newcommand{\inn}[2]{{\langle{#1},{#2}\rangle}} %%内積

$$
実数の集合:$\R$ ノルム:$\norm{f}$  内積:$\inn{\cdot}{\cdot},\inn{f}{g}$
ダイエット

さて、ダイエットを初めて(2011年8月6日)から一年経ちました。経過報告と大雑把に、一年の感想を書いていこうと思います。

まず初めに、この一年の体重の推移をどうぞ。



と、まぁ最初に比べると最近は低迷気味です…。
この6月7月は忙しさもあって、散歩があまり出来ず、さらにストレスからの暴食や、勉強をするからと言う理由で22時回ってからの夜食が増えたのが原因でしょう…。
それも含めて、ちょっと振り返ってみます。

2011年8月6日(初日)

これが初日の記録です。(目標カロリーは、一週間1kgのペースです。)
[※1ヶ月で元の体重5%程度が健康状態を著しく悪くしないペースだそうです]

ここで、ダイエット前の食生活を振り返っておくと…。
  • 一日3合分米を炊く(大体夜には残らない)
  • 洗い物が少なく済む・楽だからと丼飯(丼にご飯とおかずを一緒に入れたりも…)
  • テレビやパソコンで動画を見ながら食事していた
  • 晩酌の時には必ずおつまみがあり、しかも多かった
  • 腹八分目、調度良い空腹感を知らなかった
と言った感じでしょうか。これに加え、ほとんど運動もしなかったので…。今考えると太って当たり前の生活でしたね。
(ちなみに大学学部1年の健康診断で初めて100kgを超えていたことを知りました。)

この初日に誓ったことは
  • 朝・夜に1時間ずつ散歩する
  • 自炊を徹底する(カロリー管理をしっかりする)
  • 空腹感は、水で満たす
  • 酒を飲むときは、おつまみを一切食べないか、野菜にする
ぐらいでしょうか。
誰しもそうだと思うのですが、ダイエットを始めた最初の頃は、「身体を動かすのが妙に楽しい」「空腹感が凄まじい」のコンボから来る、「運動をしたのだからもう少し食べてもいいんじゃないか」と言う悪魔の囁きがあるはずです…。

正直これは、一週間、一ヶ月乗り切ればどうにかなります。一ヶ月乗り切れば、後はほとんど習慣化してくると思うので、気を抜かないことですね。

ただ、あまり気を詰めすぎるのは良くないと思うので、
どの項目に対しても「なるべく」「できるだけ」と言った感じです。

辛くなるのが一番ダメだと思うので、楽しみつつ出来るのが一番です。アスリートを目指すわけではないので、そこら辺は気が楽だと思いましょう。

体重に変化があまり見られなくても、ゆっくり続けていくことが大切です。
一年間続けると、たまに体重がぐっと減る月と、減らない月がありました。
(最近2ヶ月は、反省すべきことなので、参考にはなりませんが…)

2011年8月の体重変化は、126kg->119kg (5.5%減少)

2011年9月の体重変化は、119kg->116kg (2.5%減少)

2011年10月の体重変化は、116kg->109kg (6%減少)

2011年11月の体重変化は、109kg->104kg (4.5%減少)

2011年12月の体重変化は、104kg->101kg (2.8%減少)

2012年1月の体重変化は、101kg->97kg (3.9%減少)

2012年2月の体重変化は、97kg->95kg (2%減少)

2012年3月の体重変化は、95kg->91kg (4.2%減少)

2012年4月の体重変化は、91kg->89kg (2.1%減少)

2012年5月の体重変化は、89kg->85kg (4.4%減少)

2012年6月の体重変化は、85kg->84kg (1.1%減少)

2012年7月の体重変化は、84kg->83kg (1.1%減少)

継続することが大切ですね。これが一番難しい!
友達を作るや、ジムに通うや、何かしら継続できそうな自分にあったものを見つけると楽ですね!

幸い東京(江戸川区)の家の近くには、散歩コースがあったので、散歩はいつでも気軽にできたのが良かったですね。
今の家は、少し遠くまで行かないと散歩コースは無いので…(後時間的に余裕があまりなかった…)

2011年9月から11月にかけて
毎朝の散歩は、徐々に減りました。睡眠時間と、大学の関係でバランスが取れなくなったため…。
そのかわり毎晩の散歩は継続。目標カロリーの70%ぐらいを平均していました。
10月中旬から、鍋用の野菜が安くなったりで、かなり摂取カロリーも減らせてたのが良かった。

2011年12月から2012年1月にかけて
かなり実感できるほどに体重が落ちていたので、たまにジョギングしてみたりしました。
この頃にデジタルカメラ(安いけども)を買って、散歩で遠くまで行くことが楽しくなりつつありました。

2012年2月から3月にかけて
謝恩会など、色々忙しいことが重なって、勝手に体重が落ちていた。ただ3月後半は、前にブログに書いたように、引越しのため家具を名古屋に移していた為に、寝床が良くない、自炊できない、散歩もあまり出来ない…。
いつもやっていたことが出来なくて、かなりストレスが貯まりに貯まって、体重は減りましたが、すべき勉強などが全く出来なかった。

2012年4月から5月にかけて
これも新しい環境で、楽しくもあり、大変だったので体重が勝手に落ちた。
前半は、色々散歩してみたりで良かったのですが、5月の週2ゼミラッシュには、かなり堪えてました…。

2012年6月から7月にかけて
前半の4月5月の反動が勉強の面で来て、それを修正すべく色々やって空回りしたりして、シッチャカメッチャカでした…。
その反動で食い散らかしてしまった感じです。

これから
今後も継続して行きましょう!前期で学んだ反省を生かして、もうちょっと分散できるように頑張ります。
ジムなんかに通う計画は、金銭面と余裕の無さから、崩れ去った気がしてます。
最近の目標カロリーがかなり低くなってきたので、料理のレパートリーも増やしていきたいですね。
後は季節の野菜などをもっと取り入れたり出来るようにしたい…。

毎回きゅうりとレタス、キャベツ、もやし辺りをぐるぐるしていましたしね…。
鶏胸肉を使ったレシピも何か増やせると良いですが、うーんと言った感じです。

とりあえず、学生の本分「数学」を疎かにしないようにしないと…ね(苦笑)

(昨日)2012年8月5日

昨日は、名古屋ビールフェス2012(後日blog書く…かも?)で、終わってから暴食してしまったので…。これは参考にならないと思うので…。

(一昨日)2012年8月4日
大体今はこんな感じです。
毎食500kcal程度に抑えるのは無理ではないと思います…が、続けるのは難しい。
夏季休暇は、それほど詰めて忙しいわけでもないので、散歩もしつつ、運動しつつで、相殺できるように頑張って行きましょう。

2012年8月3日金曜日

前半まとめと夏の予定

無事(?)試験も終わり、一段落したので、前期授業のまとめと反省をして、この夏の予定も書いておこうと思います。
(ダイエットに関しては、ちょうど一年を迎える8月6日辺りに書きます。)

前期反省

まずは、講義科目・セミナー別に書いていきます。

数理科学展望
(前期は、5回一セットの講義で、3名の先生がそれぞれ自分と近いテーマについて簡単な話をしてくれると言う感じの講義です。)
最初の担当の先生が整数論の話をすることと、同じ研究室の子が「とても面白い先生だから受けるべき」と教えてくれたので潜っていました。
ちなみに、講義中はすべて英語で、質問をする場合、された場合も必ず英語で答えるというものでした。
英会話の練習にもなるんじゃないかと思って出ていましたが、ほとんど発言すること無く終わりました。
円周率、πの定義について質問されて、英語で即座に応えられなかったのですが。
他の人に回った時に、「半径1の面積です」答えた人(多分数学科ではない)が居て、ああなるほど、黙りこんでしまうよりも、何かやはり応答した方がいいなと思いました。

「英語で会話すること」を目標・目的に受講していたのに、積極的にならずに居たのは反省ですね。
どちらにせよ、聞き取りが全部しっかり出来て講義を聞けるレベルでも無かったので、「積極的」以前の問題かも知れませんが…。

ガロア理論入門
先生がとても親切・丁寧で、毎回演習問題を与えてくれ、次回には解答もくれると言う講義でした。にも関わらず、「他で忙しい」と思い込んでいたので、あまり演習をこなせず、中間・期末試験やレポート前に焦って演習して、理解が浅いままの答案・レポート内容になってしまいました。
一番反省すべき科目ですね…。
期末試験でも、あまり良い答案を書けなかったことから単位自体危ない科目です。
代数の具体的計算を学部時代にあまりしなかったことが間違いだということを良く知れた科目です。

この「具体的計算」については、後でまとめてみます。

基礎演習
さてさて、実は4月に予備テストなるものがあったのですが、落ちていました。
恥ずかしさと、見栄でここには書いていませんでしたが…。
かなりシビアなレポートを何度も書かされたのが、精神的にきていましたが、7月には色々と理解も予備テスト前より良い形になっていたので、結果的には受けて良かったと思います。
これは「具体的計算」と「論理」が結びつく良いきっかけになりました。
学部の時の知識は、この2つが遠くはなれた所にあったように、今では思います。

関数解析入門
ルベーグ積分の知識があやふやで、フーリエ解析はやったことなくて…それで関数解析入門です!と言った感じで、最初はかなり必死でした。
「学部の時に履修しなかった」を言い訳にしまいと、かなり力を入れて勉強をした…はずなんですが、毎回試験前になり、演習問題を見返すと、「サッパリ」だったりしました。
これは恐らく「具体的計算」との結びつきが、極端に低かったからだと思います。
ルベーグ積分・フーリエ解析がちゃんと定着していないからと言うのもあったでしょう…。

今は論理より「使える」方が重要な部分なので、この夏はしっかり演習問題をこなして、応用できるようにするだけです。
(専門分野は、関数解析のちゃんとした知識が必要な分野ではない…はず…)

有限群の表現論入門
これもイマイチ論理がつかめてない…。既約指標を求めるレポートを最後に提出したのはいいですが、これで何が良くなるのかなどの周辺がまるで分かっていません。
必要になれば、また勉強しようと思ったりはしてますが…。何かと夏にやることは多そうなので、どうしたもんかという感じです。

楕円関数論入門
英語での講義だったのですが、英語かつ初学でもうダメでした。2回ぐらい講義に出ましたが…うーん。背伸びはし過ぎないほうがいいという結果ですね。
そのうち勉強したい分野ではあります。

M1セミナー
5月・7月の週に2回というラッシュは、かなり堪えました…。
ただ今のところ、演習問題のほとんどを飛ばしており、今後も進み具合の関係で飛ばすことになります。
興味がある部分がいくつかあるので、そこは挑戦して解決していきたいですね。
特に、最近やった部分(これについては後で夏のやることに)で、かなり面白そうな箇所があったので、そこは他の本含めて色々学びたい。

M2セミナー
先輩方が何をやっているかだけ見た・覗いた感じです。5月下旬以降出てません。
ただ、自分が興味を持った部分と、アナロジーがある箇所を専門にしようとしている方がいるので、もしかしたら後期はその日だけ出るかも知れません。

英語セミナー
結局、本を英訳したことを発表することだけに終わった。全く自己表現出来ていない…。今後、参加もしたいのだが、それ以上にやることが多い気がしてどうしようとか思っていたりします。

全体を通して
とても充実した日々でした。ただ、単位は全く卒業のことを考えて取らず、興味のあるものを中心にしましたが、自分の勉強を優先したいなら、さっさと取ったほうがいいようですね。
今更になって少し後悔しています。
色々、勉強の仕方も変えて行かないといけないことが分かったりしたので、かなり収穫があった前期でした。
夏もサボらず頑張って、後期にはもうちょっとそれなりに数学できるようになっていたいですね。

『具体的計算』を通して
学部生の時は、具体的計算をあまりせず、「定理」などを理解したつもりになっていました。
それが、本当に間違ったことだと最近になってようやく理解しました。
基礎演習しかり、ガロア理論入門しかり、関数解析しかり…ですよ。

(もちろん、具体的計算だけではダメですが、真面目にやろうと思えば、具体的計算から「それは何故正しいのか」「これではダメなのか」という疑問が生まれるはずです。そこで論理がつながってくるのだと私は思います。)



詳しくは、黒木玄先生のページ、またはこちらのブログのページ(1.語学としての数学 2.凡人が数学を語学として学ぶ)を見て頂いた方が分かりやすいです。


夏の予定

さて、大きく分けて4つありますが、ここでは数学に限った2つをさらに別けて書いてみます。
(残り2つは、前回の日記にあるような内容とダイエットに関すること(後日))

1.数学そのものの勉強 と 2.数学教育・数学史周辺 の2つがテーマです。
(いつでも数学はこの2つに別けて見てる気がしますが…)

1.数学そのものの勉強

  • 前期報告書作成に伴う復習
  • 他復習すべきことと、学習すべきもの
  • 専門分野:解析数論周辺(修論に向けて方向性を)
この3つに分類しました。
具体的には、

前期報告書(前期で学んだ学習内容をLaTeXを使ってレポートとして提出する)
講義科目に関しては、これを作るために、本来ならば全部復習し、理解することが良いことなのだが、そんなに時間も取れないと思っているので、おおまかな内容などを掴み、重要そうなところはチェックしていこうと思います。
M1のセミナーに関しては、修論にも十分つながってくるので、しっかりとした内容を構築しましょう。
これが一番大変そうですね。リーマンスティルチェス積分なんかは、使うだけ使ってるので、そこら辺もちゃんと埋めておかないと後が怖いですからね。

他復習すべき・学習すべきことですが、『ルベーグ積分』『フーリエ解析』『複素関数論』ですかね。
これは演習中心にやるつもりです。
本は、以下の通り
  • ルベーグ積分入門/吉田先生
  • フーリエ解析/小柳先生 (現代数学レクチャーズ)
  • フーリエ級数とラプラス変換の基礎・基本/樋口先生(理工系数学の基礎・基本)
  • フーリエ解析/Spiegel先生(マグロウヒル大学演習)
  • 関数解析入門/洲之内先生(サイエンス社)
  • 複素解析/アールフォルス先生
  • 複素解析学の基礎・基本/樋口先生(理工系数学の基礎・基本)
  • 関数論演習/藤家先生、岸先生(サイエンス社)
専門分野:解析数論周辺の本は以下の通り
  • 天書の証明
  • 素数の分布/内山先生
  • P-adic number,p-adic analysis,and zeta-function/Koblitz先生;数論セミナー
  • Modular functions and Dirichlet series and in number theory/Apostol先生;M1自主ゼミ
  • リーマン予想/鹿野先生
  • 解析数論/鹿野先生
天書の証明・素数の分布については、どんな問題が転がっているのか、その歴史の周辺を整理するために読むつもりです。
赤字で書いたものは、最近興味を持った「格子点問題」(ディリクレの約数問題・ガウスの円問題)を学ぶ前にその歴史なども整理して、何を勉強していくかと考えるために読もうと思っている本です。

2.数学教育・数学史周辺

これは簡単で…
  • 今まで通り、著名な人たちを含めてBlogやネットニュースチェック
  • 教育シンポジウムに参加
  • 以下の本を読む
  1. 食うものと食われるものの数学/山口先生
  2. 見える学力、見えない学力/岸本先生
  3. どうする「理数力」崩壊:子どもたちを「バカ」にし国を滅ぼす教育を許すな/筒井先生 他
数学をする上での暇潰し程度になっていますが、ちゃんと読んだらBlogに一本ずつ書いていくつもりです。
夏休み中は、電気代節約のためにも院生室に行くと思うので、その移動中などを中心にこの本は読んでいきたいですね。

さてさて、今日はこれからちょっと飲んで、関東から来る優秀な後輩を歓迎してきます。
彼はエイゴリアンなので、色々聞いてみたいですね。

それでは、また数日後に、ダイエット関連の記事を書きます!