無事(?)試験も終わり、一段落したので、前期授業のまとめと反省をして、この夏の予定も書いておこうと思います。
(ダイエットに関しては、ちょうど一年を迎える8月6日辺りに書きます。)
前期反省
まずは、講義科目・セミナー別に書いていきます。
数理科学展望
(前期は、5回一セットの講義で、3名の先生がそれぞれ自分と近いテーマについて簡単な話をしてくれると言う感じの講義です。)
最初の担当の先生が整数論の話をすることと、同じ研究室の子が「とても面白い先生だから受けるべき」と教えてくれたので潜っていました。
ちなみに、講義中はすべて英語で、質問をする場合、された場合も必ず英語で答えるというものでした。
英会話の練習にもなるんじゃないかと思って出ていましたが、ほとんど発言すること無く終わりました。
円周率、πの定義について質問されて、英語で即座に応えられなかったのですが。
他の人に回った時に、「半径1の面積です」答えた人(多分数学科ではない)が居て、ああなるほど、黙りこんでしまうよりも、何かやはり応答した方がいいなと思いました。
「英語で会話すること」を目標・目的に受講していたのに、積極的にならずに居たのは反省ですね。
どちらにせよ、聞き取りが全部しっかり出来て講義を聞けるレベルでも無かったので、「積極的」以前の問題かも知れませんが…。
ガロア理論入門
先生がとても親切・丁寧で、毎回演習問題を与えてくれ、次回には解答もくれると言う講義でした。にも関わらず、「他で忙しい」と思い込んでいたので、あまり演習をこなせず、中間・期末試験やレポート前に焦って演習して、理解が浅いままの答案・レポート内容になってしまいました。
一番反省すべき科目ですね…。
期末試験でも、あまり良い答案を書けなかったことから単位自体危ない科目です。
代数の具体的計算を学部時代にあまりしなかったことが間違いだということを良く知れた科目です。
この「具体的計算」については、後でまとめてみます。
基礎演習
さてさて、実は4月に予備テストなるものがあったのですが、落ちていました。
恥ずかしさと、見栄でここには書いていませんでしたが…。
かなりシビアなレポートを何度も書かされたのが、精神的にきていましたが、7月には色々と理解も予備テスト前より良い形になっていたので、結果的には受けて良かったと思います。
これは「具体的計算」と「論理」が結びつく良いきっかけになりました。
学部の時の知識は、この2つが遠くはなれた所にあったように、今では思います。
関数解析入門
ルベーグ積分の知識があやふやで、フーリエ解析はやったことなくて…それで関数解析入門です!と言った感じで、最初はかなり必死でした。
「学部の時に履修しなかった」を言い訳にしまいと、かなり力を入れて勉強をした…はずなんですが、毎回試験前になり、演習問題を見返すと、「サッパリ」だったりしました。
これは恐らく「具体的計算」との結びつきが、極端に低かったからだと思います。
ルベーグ積分・フーリエ解析がちゃんと定着していないからと言うのもあったでしょう…。
今は論理より「使える」方が重要な部分なので、この夏はしっかり演習問題をこなして、応用できるようにするだけです。
(専門分野は、関数解析のちゃんとした知識が必要な分野ではない…はず…)
有限群の表現論入門
これもイマイチ論理がつかめてない…。既約指標を求めるレポートを最後に提出したのはいいですが、これで何が良くなるのかなどの周辺がまるで分かっていません。
必要になれば、また勉強しようと思ったりはしてますが…。何かと夏にやることは多そうなので、どうしたもんかという感じです。
楕円関数論入門
英語での講義だったのですが、英語かつ初学でもうダメでした。2回ぐらい講義に出ましたが…うーん。背伸びはし過ぎないほうがいいという結果ですね。
そのうち勉強したい分野ではあります。
M1セミナー
5月・7月の週に2回というラッシュは、かなり堪えました…。
ただ今のところ、演習問題のほとんどを飛ばしており、今後も進み具合の関係で飛ばすことになります。
興味がある部分がいくつかあるので、そこは挑戦して解決していきたいですね。
特に、最近やった部分(これについては後で夏のやることに)で、かなり面白そうな箇所があったので、そこは他の本含めて色々学びたい。
M2セミナー
先輩方が何をやっているかだけ見た・覗いた感じです。5月下旬以降出てません。
ただ、自分が興味を持った部分と、アナロジーがある箇所を専門にしようとしている方がいるので、もしかしたら後期はその日だけ出るかも知れません。
英語セミナー
結局、本を英訳したことを発表することだけに終わった。全く自己表現出来ていない…。今後、参加もしたいのだが、それ以上にやることが多い気がしてどうしようとか思っていたりします。
全体を通して
とても充実した日々でした。ただ、単位は全く卒業のことを考えて取らず、興味のあるものを中心にしましたが、自分の勉強を優先したいなら、さっさと取ったほうがいいようですね。
今更になって少し後悔しています。
色々、勉強の仕方も変えて行かないといけないことが分かったりしたので、かなり収穫があった前期でした。
夏もサボらず頑張って、後期にはもうちょっとそれなりに数学できるようになっていたいですね。
『具体的計算』を通して
学部生の時は、具体的計算をあまりせず、「定理」などを理解したつもりになっていました。
それが、本当に間違ったことだと最近になってようやく理解しました。
基礎演習しかり、ガロア理論入門しかり、関数解析しかり…ですよ。
(もちろん、具体的計算だけではダメですが、真面目にやろうと思えば、具体的計算から「それは何故正しいのか」「これではダメなのか」という疑問が生まれるはずです。そこで論理がつながってくるのだと私は思います。)
詳しくは、黒木玄先生のページ、またはこちらのブログのページ(1.語学としての数学 2.凡人が数学を語学として学ぶ)を見て頂いた方が分かりやすいです。
夏の予定
さて、大きく分けて4つありますが、ここでは数学に限った2つをさらに別けて書いてみます。
(残り2つは、前回の日記にあるような内容とダイエットに関すること(後日))
1.数学そのものの勉強 と 2.数学教育・数学史周辺 の2つがテーマです。
(いつでも数学はこの2つに別けて見てる気がしますが…)
1.数学そのものの勉強
- 前期報告書作成に伴う復習
- 他復習すべきことと、学習すべきもの
- 専門分野:解析数論周辺(修論に向けて方向性を)
具体的には、
前期報告書(前期で学んだ学習内容をLaTeXを使ってレポートとして提出する)
講義科目に関しては、これを作るために、本来ならば全部復習し、理解することが良いことなのだが、そんなに時間も取れないと思っているので、おおまかな内容などを掴み、重要そうなところはチェックしていこうと思います。
M1のセミナーに関しては、修論にも十分つながってくるので、しっかりとした内容を構築しましょう。
これが一番大変そうですね。リーマンスティルチェス積分なんかは、使うだけ使ってるので、そこら辺もちゃんと埋めておかないと後が怖いですからね。
他復習すべき・学習すべきことですが、『ルベーグ積分』『フーリエ解析』『複素関数論』ですかね。
これは演習中心にやるつもりです。
本は、以下の通り
- ルベーグ積分入門/吉田先生
- フーリエ解析/小柳先生 (現代数学レクチャーズ)
- フーリエ級数とラプラス変換の基礎・基本/樋口先生(理工系数学の基礎・基本)
- フーリエ解析/Spiegel先生(マグロウヒル大学演習)
- 関数解析入門/洲之内先生(サイエンス社)
- 複素解析/アールフォルス先生
- 複素解析学の基礎・基本/樋口先生(理工系数学の基礎・基本)
- 関数論演習/藤家先生、岸先生(サイエンス社)
専門分野:解析数論周辺の本は以下の通り
- 天書の証明
- 素数の分布/内山先生
- P-adic number,p-adic analysis,and zeta-function/Koblitz先生;数論セミナー
- Modular functions and Dirichlet series and in number theory/Apostol先生;M1自主ゼミ
- リーマン予想/鹿野先生
- 解析数論/鹿野先生
赤字で書いたものは、最近興味を持った「格子点問題」(ディリクレの約数問題・ガウスの円問題)を学ぶ前にその歴史なども整理して、何を勉強していくかと考えるために読もうと思っている本です。
2.数学教育・数学史周辺
これは簡単で…
- 今まで通り、著名な人たちを含めてBlogやネットニュースチェック
- 教育シンポジウムに参加
- 以下の本を読む
- 食うものと食われるものの数学/山口先生
- 見える学力、見えない学力/岸本先生
- どうする「理数力」崩壊:子どもたちを「バカ」にし国を滅ぼす教育を許すな/筒井先生 他
夏休み中は、電気代節約のためにも院生室に行くと思うので、その移動中などを中心にこの本は読んでいきたいですね。
さてさて、今日はこれからちょっと飲んで、関東から来る優秀な後輩を歓迎してきます。
彼はエイゴリアンなので、色々聞いてみたいですね。
それでは、また数日後に、ダイエット関連の記事を書きます!
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